名古屋市中学校新任教諭「過労死ライン」、教職員組合は「部活動廃止縮減」提言:愛知県

 愛知県教職員労働組合協議会(愛教労)の調査によると、2016年4月に名古屋市立中学校に着任した新任教諭の「残業時間」が、月平均100時間に迫り過労死ラインになっていることがわかった。同組合が8月22日に発表した。

 初任者研修の対象となっている新任教諭65人全員について、各教員ごとの出退勤時間の記録をもとに、勤務時間(午前8時15分~午後4時45分)以外の在校時間を「残業」として計算した。月別に計算しても平均100時間に迫り、また100時間超の教員も各月20人以上いた。長時間勤務の要因は、ほとんどが部活動指導によるものだという。

 また愛教労が、2015年4月着任の2年目教諭104人のうち25人を抽出調査したところ、初年度は平均91時間だった残業時間が、2年目になると平均100時間を超え、時間外労働がさらに増加する傾向があることもわかった。

 愛教労は同日、教員の多忙化を解消する一環として、教員の多忙化対策を検討する愛知県教委のプロジェクトチームに対して、部活動の廃止・縮減などを提言した。中学校での生徒の全員加入・教員の全員顧問などの半強制的な慣習を禁止すること、早朝練習の禁止や週末活動の制限などの基準作りなどを求めているという。

 教職員の多忙化、過労によって健康や生命にも支障が出るような「ブラック職場」の状況の下で、子どもたちとていねいに向き合えるのか、授業などの準備をていねいにできるのか。より良い学校教育のためには、教師の負担を減らし、子どもたちの実状にしっかりと向き合えるような体制を作っていくことが必要になってくる。

 また部活動については、教師は別に部活動の指導のために採用されたわけではない。教科指導や生徒指導などに支障が出るような形で、専門の競技や分野などでもないのに部活動顧問を半強制的に押し付けられ、部活動への対応によって日常業務の時間や休日の休養時間・私的時間がつぶされたり、自らの健康にもしわ寄せが来るようなことは、極めて危険なことである。

 「ブラック部活動」をめぐる問題は、顧問教員への負担押し付けや過剰負担、生徒や保護者の立場からみた活動の理不尽さの両面から、多くの問題が指摘されている。この問題についても、早期に是正されるべき課題だといえる。

これらは別に愛知県や名古屋市だけの特有の状況ではない。全国的に同種の問題が深刻になっていると聞く。全国的にも、高職員の負担軽減が早急に求められている。

(参考)
◎新人教員「過労死ライン」超え 部活指導が負担 名古屋(朝日新聞 2016年8月23日)
◎部活の廃止・縮減を提言 県教委の多忙化対策PT(中日新聞 2016年8月23日)

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