高校野球:女子マネージャーの甲子園練習補助を主催者側が中止させる

 全国高校野球選手権大会の甲子園練習が8月2日におこなわれた。ある高校で女子マネージャーが練習の補助員としてグラウンドに立ち、ノッカーにノックのボールを渡す作業を担当していたところ、「危険防止のため、グラウンドに立てるのは男子のみ」とした大会規定に反するとして、大会関係者が制止したと報じられている。

 女子マネージャーの練習参加に気づいた大会関係者が、甲子園練習でも大会規定が準用されるとして、練習開始から約10分後に制止した。当該校の部長は「3年間頑張ってきたこの女子マネージャーをグラウンドに立たせてあげたかった。大会規定の内容を勘違いし、ユニホーム着用なら男女関係なく参加できると認識していた」としているという。

 女子というだけで排除する規定自体が前近代的で、女性差別だと批判されるものである。「危険防止のため」としているが、危険防止にはスポーツ科学などに立脚した安全対策が必要で、性別は事故防止には何の関係もないし、性別による排除は何の合理性もない。

 女子を理由に理不尽な排除をおこなう女性差別という観点からも深刻であるが、視点を変えて考えると、主催者側が危険と認識していることを男子のみにさせることで安全対策をしたつもりになっていることは、「男子ならば危険な目にあわせてもいい」という男性差別も同時に成り立つことになる。前時代的で理不尽な性別役割分担論である。また、未成年者を危険にさらす児童虐待にもなってしまうのではないか。

 こんなひどい規定が2016年になっても放置されていた、しかもその規定を盾にして女子マネージャーの練習参加を排除しても何の矛盾も感じないのは、前時代的としか言いようがない。

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