兵庫県高校生いじめ自殺、両親は控訴断念へ

 兵庫県川西市の兵庫県立高校に通っていた生徒が2012年に同級生からのいじめを苦にして自殺した事件の民事訴訟で、原告の両親は4月9日までに、控訴を断念する意向を決めた。控訴期限は4月13日となっている。

 この訴訟では、自殺した生徒が同級生3人から暴言を受けるなどのいじめを認定した一方で、激しい暴行が続いたわけではないとして加害生徒らの責任を低く扱い、また学校側についても責任の認定範囲は限定的に扱い、損害賠償額は220万円と算定していた。

兵庫県高校生いじめ自殺、一審判決が出る
 兵庫県川西市の県立高校2年だった男子生徒が2012年9月に同級生からいじめを受けて自殺した問題に関連して、両親が加害生徒や兵庫県・教諭個人...

 両親側は記者会見で、「(不適切対応や暴言などがあった教員個人の賠償責任が認められなかったことについて)退けられ、覆すのはほぼ不可能」「言葉のいじめを暴力と受け取らない裁判所に、これ以上期待できない」「裁判には時間も労力もお金も必要。もう疲れました」などと話したという。

 判決には不満ながらも、断念せざるを得ないと受け取れるような内容となっている。

 いじめ被害にあっても十分に救済されないというつらい現実を示していることになる。裁判ではこのような形になったからといっても、いじめがあったという事実が「正しい」わけでもないし、学校側の対応が「正しい」わけでもないのは言うまでもない。このような事件を再び起こさせないように検証し、あらゆる対策を取っていくのが重要ではないか。

(参考)
◎「言葉のいじめを暴力と受け取らない裁判所に期待できない」 高2いじめ自殺訴訟で両親控訴せず(産経新聞 2016/4/9)
◎川西高2いじめ自殺訴訟 遺族は控訴しない方針(神戸新聞 2016/4/9)
◎川西の高2自殺 いじめ自殺、両親が控訴断念 /兵庫(毎日新聞 2016/4/10)

スポンサードリンク